お風呂で洗った直後は気にならないのに、数時間たつと陰嚢(いわゆる「金玉」)のあたりから酸っぱいような汗臭さが戻ってくる。人に相談しにくく、ひとりで抱えがちな悩みです。
この記事では、洗ってもにおいが戻るときに考えられる理由と、自分で見直せる洗い方・乾かし方・下着の選び方、そして皮膚科に相談したほうがよい目安をまとめます。
この記事の要点
洗ってもにおいが戻るのは、洗ったあとも汗や皮脂が出続け、蒸れやすい環境が続くためと考えられます
見直すのは「強くこすらずに洗う」「水気を残さない」「下着の蒸れを減らす」「香りで上書きしない」の4つです
においの種類から病気は判断できません。赤み・かゆみ・皮むけ・ただれ、痛みや腫れがあるときは皮膚科に相談してください
本記事は一般的なセルフケアの情報であり、診断や治療に代わるものではありません。
洗った直後は無臭なのに、数時間で戻るのはなぜ?
洗ってもにおいが戻るのは、洗ったあとも汗と皮脂が出続け、陰嚢のまわりが蒸れやすい状態に戻るからだと考えられます。洗浄は「その時点の汚れ」を落とすもので、数時間後のにおいまで止めるものではありません。
汗と皮脂は、洗ったあとも出続ける
汗や皮脂が肌に残った時間が長いほど、においが気になりやすくなります。洗ったあとも汗と皮脂は少しずつ出るため、時間がたつとにおいが戻ってくるのは自然なことです。
陰嚢のまわりは、蒸れやすい条件がそろっている
陰嚢は太ももと接していて、下着とズボンで覆われています。皮膚どうしが触れ合い、空気が通りにくいため、汗をかくと乾きにくい場所です。座っている時間が長い日や、気温・湿度が高い日は、さらに蒸れやすくなります。
下着に残ったにおいが戻ってくることもある
体を洗っても、下着の生地に汗や皮脂が残っていれば、身につけたあとにそのにおいを感じることもあるでしょう。洗濯したはずの下着でも、汗を吸った状態で長く置いた・乾きにくかったといった条件が重なると、においが残りやすくなります。
皮膚トラブルがあると、においの感じ方が変わることもある
赤み・かゆみ・皮むけなどの皮膚トラブルがある場合は、においだけでなく皮膚の状態そのものに目を向ける必要があります。この場合は洗い方の工夫だけで様子を見続けず、後述の「皮膚科へ行く目安」を確認してください。
「酸っぱい臭い」だけで、菌の種類や病気は特定できない
「酸っぱい」「ツンとする」「汗臭い」といったにおいの感じ方は、人によって表現が違い、体調や時間、下着の素材でも変わります。においの種類から、原因になっている菌や病気を自分で決めることはできません。気になる皮膚の症状があるときは、においの印象ではなく、皮膚の状態で判断してください。
汗はあまりかいていないのに、強く臭うのはなぜ?
汗の量とにおいの強さは、必ずしも一致しません。においの感じ方には、汗の量だけでなく、皮脂の量、蒸れていた時間、下着の素材や洗濯の状態など、いくつもの条件が関わるためです。
汗を出す汗腺には、全身にあるエクリン腺と、わきの下などの毛の生えている部分にあるアポクリン腺(体臭腺とも呼ばれます)の2種類があります(出典1)。汗の量だけでにおいが決まるわけではないため、汗をかいた実感が少なくても、においが気になることはあります。
「汗が少ないのに臭うのは特定の菌のせい」と決めつけたり、自己判断で強い薬を使ったりする前に、まずは洗い方と環境を見直してみてください。
自分でできる対策4つ
対策の基本は「落とす」「乾かす」「蒸らさない」「上書きしない」の4つです。どれも特別な道具はいりません。
1. やさしく洗う
洗浄料はよく泡立ててから、手で包むようにやさしく洗います。陰嚢の皮膚は薄くしわが多いため、ナイロンタオルやブラシでこすったり、爪を立てたりするのは避けましょう。こすりすぎて赤みやヒリつきが出たら、洗い方を弱めてください。
- 洗浄料はよく泡立てる(泡で洗うイメージ)
- 手のひらでやさしく洗い、しわの間や太ももとの境目も忘れない
- ぬるま湯で、洗浄料が残らないように十分にすすぐ
においが気になるからといって、1日に何度も洗浄料で洗う必要はありません。回数を増やすより、1回の洗い方と、洗ったあとの過ごし方を見直すほうが先です。
2. 洗ったあとは、水分を残さない
お風呂上がりは、タオルを押し当てるようにして、しわの間や太ももの付け根に残った水気まで拭きとりましょう。湿ったまますぐに下着を身につけると、蒸れた状態から1日が始まってしまいます。少し時間をおいて、肌が乾いてから下着をはくのもひとつの方法です。
3. 下着の蒸れと、においの戻りを減らす
- 汗をかきやすい日は、通気性や吸湿性のよい素材の下着を選ぶ
- きつすぎるサイズは、肌どうしの密着や蒸れが増えるため避ける
- 汗をかいた日は、可能であれば下着を替える
- 汗を吸った下着は長く放置せず、早めに洗濯して、生乾きのまま収納しない
体を洗ってもにおいが戻る人は、下着の洗濯と乾燥を見直すだけで変化を感じることがあります。
4. 強い香りや刺激の強いケアで、においを上書きしない
においが気になると、香りの強いものを重ねたり、刺激の強いもので何度も拭いたりしたくなります。しかし、においを香りで覆っても、蒸れやすい環境はそのままです。肌が赤くなる・ヒリヒリするなどの変化が出たら、そのケアは中止してください。
スプレーやシートなどを使うときは、その製品に書かれた使用部位と注意書きを必ず確認し、表示にない部位や粘膜の近くには使わないようにしましょう。
まずは1〜2週間、同じやり方で続けてみる
洗い方・乾かし方・下着の見直しは、1日で判断せず、まずは1〜2週間ほど同じやり方で続けてみてください。毎日やり方を変えると、何が合っていて何が合わないのかがわからなくなるためです。
続けるときのポイントは次の3つです。
- 洗い方(泡立てる・こすらない・すすぎ残さない)を毎回そろえる
- お風呂上がりの水気のとり方と、下着をはくタイミングをそろえる
- においが気になった日の条件(暑かった・長時間座っていた・運動した など)をメモしておく
見直しを続けても気になる場合や、途中で皮膚に変化が出た場合は、自己流のケアを続けず、次の目安を確認してください。
皮膚科へ行く目安
においに加えて皮膚に症状があるときは、セルフケアだけで様子を見続けず、皮膚科に相談してください。
皮膚科に相談したいサイン
- 赤み、かゆみが続く
- 皮がむける、ポロポロと白いものが出る
- じゅくじゅくする、ただれる
- 見直しを続けても、においが気になり続ける
早めに受診したいサイン
- 痛みや腫れがある
- 膿が出る
- 発熱をともなう
皮膚の症状には原因がいくつも考えられ、見た目だけでは区別がつきにくいため、自分で決めつけずに相談してください。
自己判断で市販の塗り薬を使うと、症状に合わないことがあります。たとえば、水虫(白癬)ではない皮膚トラブルに水虫用の薬を使っても効果がないうえ、股のまわりのように蒸れやすい部位では、薬によるかぶれ(接触皮膚炎)が起こりやすいとされています(出典2)。迷ったときは、薬を使う前に皮膚科で相談してください。
デリケートゾーンを洗う洗浄料のひとつとして、RENMEN
ここまでの対策は、特定の商品がなくても始められます。そのうえで、デリケートゾーンを洗う洗浄料を選び直したい方に向けて、私たちが作ったRENMEN(レンメン)を紹介します。
RENMEN デリケートゾーンウォッシュは、デリケートゾーン(外陰部の皮膚)を洗うための、男性用のボディ用洗浄料(化粧品)です。肌の汚れを洗い流し、うるおいを与えるためのもので、においの悩みや皮膚の症状を解決する商品ではありません。
- アミノ酸系の洗浄成分ココイルグルタミン酸K※1で洗います
- こんにゃく由来のグルコマンナン※2のスクラブで、古い角質などの汚れを落とし、肌を清潔に保ちます
- 洗浄後には、2種のヒアルロン酸※3がうるおいを与えます
- 香りは、10種の植物精油※4から。シトラスの軽やかさに、ハーブのすがすがしさを添えています
使い方は、適量を手のひらにとってよく泡立て、やさしく洗ったあと、ぬるま湯で十分に洗い流してください。スクラブ入りですが、強くこする使い方はしないでください。顔・頭皮・粘膜には使用しないでください。
※1 ココイルグルタミン酸K(洗浄剤)
※2 グルコマンナン(スクラブ剤)
※3 ヒアルロン酸Na、ヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウム(保湿剤)
※4 ベルガモット果実油、オレンジ油、レモン果皮油、レモングラス油、ラベンダー油、ローズマリー葉油、ユーカリ葉油、ティーツリー葉油、セイヨウアカマツ葉油、セイヨウハッカ油(着香剤)
肌に合わないときは使用を中止してください。赤み・かゆみなどの皮膚の症状がある場合は、使用する前に皮膚科に相談してください。
よくある質問
Q. 陰嚢の酸っぱい臭いは、病気のサインですか?
においだけで病気かどうかは判断できません。においに加えて、赤み・かゆみ・皮むけ・ただれ、痛みや腫れなどの症状があるときは、皮膚科に相談してください。皮膚の症状がなく、洗い方や下着を見直すと気にならなくなる場合は、汗や皮脂、蒸れが関わっていることが考えられます。
Q. 1日に何回洗えばいいですか?
回数を増やすより、毎日の入浴での洗い方と、洗ったあとの乾かし方を見直すことが先です。洗浄料で何度も洗うと、肌の負担になることがあります。汗をかいた日は、シャワーで汗を流し、タオルで水気を拭きとってから清潔な下着に替える方法もあります。
Q. においが気になるときのスプレーやシートを、陰部に使ってもいいですか?
製品に書かれた使用部位と注意書きに従ってください。表示に陰部やデリケートゾーンが含まれていない製品は使わず、粘膜の近くには使わないようにしましょう。使ったあとに赤みやヒリつきが出たら、使用を中止してください。
Q. 普通のボディソープで洗ってもいいですか?
使えます。どの洗浄料でも、よく泡立てて手でやさしく洗い、すすぎ残しがないように洗い流すことが基本です。洗浄料を選び直したいときは、使用部位に「デリケートゾーン」と書かれているかを確認すると選びやすくなります。
本記事は一般的なセルフケアの情報であり、診断や治療に代わるものではありません。皮膚の症状が気になる場合は、皮膚科に相談してください。
出典
- 厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き(令和4年3月作成、令和5年4月一部改訂)」第2章 人体の働きと医薬品(外皮系)https://www.mhlw.go.jp/content/001149205.pdf
- 厚生労働省「重篤副作用疾患別対応マニュアル 薬剤による接触皮膚炎」(平成22年3月)https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1a17.pdf
